3月21日、NY貴金属市場の金は反落。スイス金融最大手UBSは19日、経営危機に陥ったクレディ・スイスの買収で合意した。日米欧の6中央銀行は金融システム不安の沈静化に向け、米ドル資金供給の拡充で協調することを決定。さらに、イエレン米財務長官は21日、シリコンバレー銀行（SVB）など経営破綻した中堅銀行2行と同様に、預金の取り付け騒ぎが発生すれば他の銀行でも預金を全額保護する措置を取ると明言した。これら一連の対応を受けて、金融システム混乱をめぐる過度の不安がひとまず一服、これまで安全資産として買われた金を売りに出す動きが広がり、3営業日ぶりに反落した。また、前日に一時2,000ドルの心理的な節目を突破した反動から、利益確定の売りも出やすかった。